【CD REVIEW】BOSTON – 幻想飛行 リファレンス・ロック100選 その1 宇宙の彼方へ

レコード会社の中で真っ先にアナログ盤よりも、CDが優れていることをアピールしたのがCBSソニーでした。今思えば、PR文句はオーバーと言えるものではなかったでしょうか。80年前のSPレコードは現在でも聴けます。シェラックは崩壊の時期を迎えているとは言っても、CD盤の20年〜30年の寿命とは比べようもないですね。アナログLPは傷がついてもノイズがするぐらいで再生は可能だし、音飛びの箇所を復元するサービスもあります。こちらも買ったばかりのCDの音が飛ぶってケースも増えていますね。2枚買って1枚は封を切らないという事のないことを、今一度希望しておきます。

1970年代半ば、オーディオ装置は円熟の時期にありましたし、メーカーとしては飽和状態を予測していたのかしら。まだ未熟なCD再生機を売り込みたかったのではなくて、材質の確保が課題になっていたのかも知れませんね。

1977年頃にレコード100年を迎えた頃から、日本のレコード会社はオイルショックのあおりを受けて盤の薄いレコードを発売するようになりました。ファミリー事業部という感じの会員制の定期的な販促もしていた関係でしょうか、CBSソニーの盤質は粗悪だったことは多くの同意を得られるでしょう。直前の名盤を連投していたことが嘘のようでした。

ボストンの「幻想飛行」、「ドント・ルック・バック」はその時代をシンボルする優秀録音盤。カッティングから製盤までパーフェクトだったと言って過言ではないでしょう。原盤はEPICレコードでしたが、CBS原盤のリリース盤よりも優秀だったのではないかしら。

わたしが初めてボストンのアナログ盤を買ったのは2作目の「ドント・ルック・バック」。デビュー作の「幻想飛行」をFMで聴いたのがきっかけでした。乾いたギターの響きはクラシック・ギターのレコード聴くようでした。確かCBSソニーがCDを初リリースした頃のタイトルにも入っていたと記憶しています。両盤は日本プレス盤も優れているので、リファレンスレコードに向いています。エピックは45回転の12インチ盤も、超がつくほどの優秀録音盤をリリースしていました。中古盤店で目にしたらぜひ獲得して、試して下さい。

ロック・ファンはもちろん、クラシック音楽の愛好家も満足できるサウンドです。

トラック・リスト

  1. More Than A Feeling 4:44 宇宙の彼方へ
  2. Peace Of Mind 5:03
  3. Foreplay / Long Time 7:45
  4. Rock ‘n’ Roll Band 3:01
  5. Smokin’ 4:22
  6. Hitch A Ride 4:12
  7. Something About You 3:48
  8. Let Me Take You Home Tonight 4:42
  
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